法律の知識

不貞行為の証拠の必要要件 - これを押さえないと証拠にならない

私も探偵に依頼するまで知りませんでした。

例えば、以下のものは、

裁判において不貞行為の証拠として認められるでしょうか。

・不倫相手とのLINEのスクリーンショット。
 ホテルでの性行為を思わせるようなやり取りがある。

・夫が妻ではない女性とラブホテルに入っていくところを捉えた写真

・妻が夫ではない男性とラブホテルから出てくるところを押さえた動画

不貞行為の証拠にならないもの

上に挙げた3つのうち、

不貞行為の証拠として十分なものは、















ひとつもありません。

私が探偵会社の方から初めて聞いた時は驚きました。

不貞行為認定のハードルってなんて高いんだ、と思いました。

ひとつずつ解説します。

不倫相手とのLINEのスクリーンショット

これだけでは不貞行為の証拠にはならないそうです。

たとえそこに

「○○ホテルのXX号室だよ」
「わかった、すぐ行くね」

というやり取りがあったとしても

「この前のエッチ、気持ちよかったよ」
「またしようね」

というような会話が残っていたとしても

証拠にはならないんだそうです。

なぜかというと

卑猥なLINEをやり取りすること自体は別段不貞行為には当たらないというのもさることながら、

不貞行為そのものを感じさせる内容のやり取りであっても、

だからといって行為があったことを完全に確定するのは難しいから

です。

上に挙げたものよりも直接的な、性行為の描写そのものが書いてあったとしましょう。

だとしても

「何もしてないよ。LINE?それはただの言葉遊び」

と言われたら、それまで、だそうです。

ベッキーのゲス不倫では、

文春に掲載されたLINEのスクリーンショットが世間を騒がせました。

しかし、少なくとも裁判において

LINEのスクリーンショットがあるだけでは

不貞行為の認定に至るのは難しいのだそうです。

ラブホテルに入っていくところを捉えた写真

これも、不貞行為の証拠としては不十分だそうです。

素人考えだと

ラブホテルに入っていくということは

もうそういうこと以外考えられませんよね。

ところが、そこに入っていくところを捉えた写真が1枚あるだけでは

「10分、話をしただけですぐに出てきたよ」

「満室だったからすぐに出てきた。何もしていない」

という言い逃れをする余地があります。

このため、

ラブホテルに入っていく現場を押さえたのであれば

必ずセットで

出てくるところも押さえないといけません。

もちろん、逆に

出てくるところだけを押さえた写真や動画があるだけでも足りません。

なお、裁判で不貞行為の証拠としてみなされるのは

ラブホテルに2人で入ってから

40分以上滞在してから出てきたら

です。

40分、2人でホテルに入って出てこなかったら

それはもうそういうことをしたよね、

とみなすことになっているのです。

「お話ししていただけだよ」等が通用しない、

その境界線としての「40分」、これは覚えておいていいでしょう。

ですので、探偵はホテルに2名で入ってから出てくるまでを必ず写真や動画に収めます。

実際、40分ちょっとで出てくることなどなく、

2時間ほど滞在するのが通常だと思います。

その間ずっと、ホテルの出口を見張るのは

ハードワークですよね。

でもそれをやってのけるのがプロの探偵なのです。

-法律の知識

Copyright© 【体験談】浮気・不倫調査を探偵に依頼しました , 2024 All Rights Reserved.